高田明-クローズアップ現代のプレゼン術(話し方・コツ・ノウハウ)総まとめ【ビジネスマン必見】

2020年1月22日NHK放送の「クローズアップ現代+」にジャパネットの元社長としても有名な高田明(たかたあきら)さんが出演されます。あなたの仕事が変わる!“超プレゼン術”の極意と題して、高田明さんのプレゼン術考え方話し方コツノウハウが紹介されます。
そんな高田明さんのプレゼンの極意をまとめてみました!ビジネスマンの方必見です!


高田明の考え方。今を生きる。過去にとらわれない。未来に翻弄されない。

いきなりプレゼンの話ではありませんが、高田明さんを語る上で外せない考え方だと思いプレゼン術をまとめる前に紹介させてもらいます。

高田明さんは著書や、数々のインタビューの中で「自己を更新する」という思いで走り続けてきたとおっしゃっています。
過去は変えられない、未来の事はどんなに優秀な人が集まってもわからない、だから今を全力で生きる。
そうすると、今やる事や、今ぶち当たっている課題が自然と見えてくる。
それを一つ一つ解決し、乗り越えていく事が「自己を更新する」「今を生きる」という事なのだとか。
シンプルだけど中々できない事ですよね。仕事をしていても、過去の失敗事例は?とか、先の事を考えろ!とか、常に過去や未来に縛られている気がします。
とてもハッとさせられる考え方でした。

さて、ここからは具体的なプレゼンの極意まとめとなります。

すぐに使えるプレゼン極意-ミッション、パッション、スキル(アクション)

高田明社長は物を売る時(プレゼン)にミッション、パッション、スキル(アクション)の3つを大事にされているようです。

ミッションとは?

なぜ、何の為に伝えるのか?
その商品を売る事にどんな価値があるのか?
という事が最も大事だという事です。
高田明さんが物を売る時のミッションは、当然利益を上げる事もありますが、「お客様に感動を伝え、幸せになってもらう事」と言っています。
プレゼンをする時はその目的、成し遂げるべきミッションをまずは考える事が一番大事なのかもしれませんね。

パッションとは?

ミッションを情熱的に伝えられるか?
伝えたい思いに情熱があるのか?
という事です。
どんなに良い商品や、良い提案でも伝える人からやる気が感じられなかったり、元気がなかったりしたら良いと思えないですもんね。
伝えたい情熱が相手に伝わるという事だと思います。
その為にもミッションは、自分が本当に伝えたい事でないといけない気がします。仕事で経験もありますが、やらされてるプレゼン程嫌な事は無いですよね💦(そんなプレゼンがだいたい失敗する理由がなんとなくわかりました)

ちなみに高田明さんのモットーは「Live with passion」(感動なくして人生なし)だそうです。あの声でのセールストークからは本当にパッションが伝わってきました☺️

スキル(アクション)とは?

どのように伝えるか
物の良さをどうやってイメージしてもらうか
という事です。
相手の立場を考える事が前提にあるようですが、テクニックも非常に大事だと考えているようです。
これは意外でした。
高田明さんの名セールスは情熱や勢いを重視してるのかと思いましたが、所謂プレゼンのテクニックが無くては伝わらないとおっしゃっております。
具体的なテクニックは下記項目にまとめていきますのでそちらをご覧下さい。

「ミッションを伝える。それはパッションがなければ伝わらない。そのためにスキルを使いアクションを起こす。」
非常にわかりやすい考え方ですね!

すぐに使えるプレゼン極意-3つの視点「我見・離見・離見の見」

高田明さんの伝え方に影響を与えたのは、室町時代に能を大成させた「世阿弥」のようです。
世阿弥の本は能のことだけで無く、どう生きるか、ビジネスはどうあるべきか、という人生の哲学が書かれており、その中から「我見・離見・離見の見」という考え方がプレゼンの中では重要と紹介されています。

我見(がけん)とは?

これは自分の視点のようです。
能の世界では自分が見ているお客様となり、プレゼンにおいては自分が伝えたい事、売りたい物、などの自分視点の考え方です。
高田明さんは我見は大事だけど、それだけでは駄目だと考えられています。
自分の提案がいかに凄いか、売りたい商品のスペックがいかに優れているかだけを伝えても相手には伝わらないという事だと思います。
そこで大事なのが離見(りけん)です。

離見(りけん)とは?

こちらは相手が自分を見る視点です。
能の世界では観客の事になります。プレゼンを伝えたい相手の事ですね。
世阿弥の考え方では我見と離見の両方を持つことが大事と言われており、高田明さんも相手が何を求めているかを感じる事が大事だと言っています。
我見と離見が一致して、はじめて伝わるプレゼンになると言う事ですね。

自分の伝えたい提案の凄さや、商品の優れた部分が、聞いている相手の立場でどのような利益をうむのか、どのように生活が楽しくなるのかなど、相手の立場に立つ事ができるか、そこをしっかり考えないといけないですね。

離見の見とは?

こちらは、自分が見ている観客、観客が見ている自分を俯瞰的に見る視点のようです。
高田明さんは、そのプレゼンを俯瞰的に大局的に見て、我見離見をどのように見せるか?どう伝えるか?というスキルやテクニックとも考えられると言っています。
伝えたい事もあり、相手の立場で考えたうえで、どう伝えるかのテクニック、プレゼン時の環境作り、わかりやすい資料作成などかなと思いました。
プレゼンのテクニックの解説本などは多数ありますが、テクニックの前に大事な事が高田明さんの考え方から凄く学ぶ事ができますね!

高田明さんのまとめる世阿弥の事については、こちらの本にまとめられています

高田明と読む世阿弥 昨日の自分を越えていく

すぐに使えるプレゼン極意-序破急(起承転結)の順番は変えてもいい!

ここからは高田明さんから学ぶテクニックについてです。

同じく能の世界には序破急というものがあり、序とは物事の始まりで導入部分。破はどうそれを展開するか。急が結論となります。わかりやすくいうと起承転結の事のようです。
高田明さんはこの、序破急が非常に大事だと言っています。

例えば「今日はパソコンを売ります。」が序、「このパソコンの凄い所は、、、こんな時に使えますよ、、、使い方は」というのが破、そして「値段は99,900円。分割金利手数料はゼロ!」が急となります。

このように論理的に構成する事でわかりやすく伝わるので、非常に重要な事と考えられているようです。しかし、面白いのは序破急(起承転結)の順番はどうでも良い、変えても良いと言っている所です。

いきなり結論となる値段から言う事もあるようです。これが序になり、そこから破急につなげるという考え方です。
大事なのは相手の立場に立ち、何から説明するかを考えるかという事のようです。
相手の立場に立った起承転結という考え方は、お客様に合わせた接客や説明の参考になりそうです!

すぐに使えるプレゼン極意-わかりやすく伝える

プレゼンはわかりやすく!と言うのはよく言われる事ですが、高田明さんの実例が実にわかりやすいです。

ラジオ・テレビショッピングでは難しい専門用語は使わず、できるだけやさしい言葉にしていたようですが、
「カメラのピントを合わせて」を「距離を合わせる」と言う。
「ズーム」という単語も使わずに「遠くのものを近づかなくても大きく撮影できる」と説明。「コンパクトカメラ」は「名刺くらいのサイズのカメラ」。
ここまで徹底できるのは本当にすごいですね。TVの前にいる視聴者が目の前にいるような気持ちで、いかに伝わりやすく、わかりやすく説明されていたかが伺えます。
自分の中でプレゼンはわかりやすく!の基準がガラッと変わる実例でした。

すぐに使えるプレゼン極意-面白く伝える

これは高田明さんらしいな!と思います。
TVを見てる人に商品をわかりやすく伝えるだけでなく、TV番組として面白くするというのを心がけていたようです。
売る為だけの番組と思われたら、お客様も冷めてしまう、逃げてしまうから、より面白く!という事のようですが、なかなか難しいですね。
売る為のプレゼン、提案する為のプレゼンなのでどうしてもそれが強く出てしまいそう、、、

こんなエピソードもあるようです。
その時に流行っていることを取り入れていて、ラグビーの五郎丸が流行った時はそのポーズを番組内で10回以上もやったのだとか。

こういった聞き手とコミニュケーションをとりながら話を進める事が面白く伝える事かなと思います。

すぐに使えるプレゼン極意-ターゲットの考え方

一般的にはターゲットを絞る方が良いと言われており、販売する物にはターゲットが絞られるような物が多数あります。

しかし、高田明さんはそれだけでは無いと考えているようです。
タブレット端末を販売した時のこんなエピソードがあります。
タブレット端末は若者向けの商品と思われがちで、やはりその軽さや薄さ、性能を訴えてもシニア層には売れないようです。
しかし高田明さんは、それを使うシニア層の環境や、使うシーンを想像して「せっかく時間ができたのだから、旅行に出かけましょう。その旅行にタブレットを持っていけば、いろいろなことが調べられ、旅行が10倍楽しくなりますよ」とシニア層に伝える事で共感を呼び、シニア層にタブレットを販売する事に成功したようです。
逆に若者に対してはターゲット外になってしまいそうですが、一言「お父さん、お母さんと最近会ってますか? 遠くにいるご両親に一つ、プレゼントしませんか。ご両親の生活がきっと変わると思いますよ」と付け加える事で、旅行を楽しくするツールを両親に買ってあげたいという共感を呼び、若者への販売にも成功していたようです。

相手の立場に立って新たなニーズを提案する事で、共感を生む事ができる!という実例はとても斬新ですね。自分が実践したら後付けの屁理屈みたいになってしまいそうですが💦
相手の立場に立つ、「離見」を身につけないといけませんね!

すぐに使えるプレゼン極意-たった数秒のわずかな間を作る

ジャパネットでの商品説明をする時に、言葉と言葉の間に数秒の間を取るかどうかで、売り上げに大きな影響が出たと言っております。高田明さんはその間を大事に考えいます。

こちらも世阿弥の本との類似点を紹介されていますが、能役者が発声する時の心構えに「一調二機三声」というものがあるとの事。
相手に伝わる声の調子は?観客は何人か?舞台の広さは?などなどをインプットしたうえで、心と体の中で音程を整えるのが「一調」、相手を引きつけるタイミングを計るのが「二機」、目を閉じ、息を溜めてから声を出すのが「三声」という物のようです。

どんな時でもいきなり声を出しては駄目で、相手の事を考えてから声を出せ!という教えです。

高田明さんは自信の話し方と共通点が多く感銘を受けたそうです。

高田明さんも同じで、ただセールストークを詰め込むのではなく、その合間にお客様の気持ちを考え、声のトーンや、タイミングをはかっていたのです。

「この商品はなんと2万9800円。分割金利手数料はジャパネットが負担します」という決め文句ですが、この値段と分割手数料の文句の間で大きく売り上げに変化があったそうです。

それは、値段を言った後にお客様が考える数秒の間をとり、その後に分割金利手数料の文句を言う事でお客様の背中を押す事につながるからだと言います。
そういった間を意識的に取り入れ、研究をされてきた結果、お客様に伝わるセールスになったのではないかと思います。

間を使って聞き手に考える時間を与えて、その後の言葉に意味を持たせる。
話してと聞き手の無言のコミュニケーションが成り立っているように感じます。

すぐに使えるプレゼン極意-目や手、伝える事は全身全霊

例えば小さいカメラを紹介する時に「このカメラ小さいですよね」では無く、必ず手に持って伝える。そうすると手と比較して大きさがわかる。
例えば軽いタブレットを紹介する時に、手に持って振りながら「軽いですよね」とすると、手がしゃべるようになります。
同じように目を見る、体を動かすなど、全身がしゃべるようになる事で、高田明さんのテンションが生まれていくそうです。

伝える事に全身全霊をかける事が、相手に伝わるプレゼンテーションの極意と言えそうですね。

高田明のプレゼンの極意まとめ

高田明さんのプレゼン術は、とても誠実で、わかりやすく、全てはお客様の感動の為に!という思いが伝わってくる考え方だなと思いました。
最後に高田さんの言葉となりますが、

「伝えるというのは自分が話したら終わりではなく、相手に伝わって初めて『伝えた』ことになるのです」

皆様の参考になれば幸いです。

高田明プロフィール・経歴

名前:高田明
よみ:たかたあきら
生年月日:1948年11月3日(71歳)
出身:長崎県平戸市
学歴:大阪経済大学経済学部卒
職業:実業家
妻:高田恵子
子供:高田旭人、高田春奈、高田麻衣子

ジャパネットたかた創業者
A and Live代表取締役。
大阪経済大学卒業後に阪村機械製作所に入社。入社2年目からヨーロッパにて機械営業の通訳に従事した。74年平戸へ父親が経営していた「カメラのたかた」に入社。事業を拡大し、86年に株式会社たかたを設立した。90年からラジオショッピング、94年にはテレビショッピングに参入し、通信販売事業を本格的に展開。

99年ジャパネットたかたに社名変更。2013年はには自らの進退を懸けて過去最高益更新の目標を掲げ見事達成。2015年1月にジャパネットたかた社長の座を長男に譲り退任。同時にA and Liveを設立。2016年1月にはジャパネットのMCも「卒業」。2017年には長崎県をホームとするサッカーJリーグのクラブ、V・ファーレン長崎の社長に就任し、傾いていたクラブの立て直しに尽力、最初のシーズンで悲願のJ1昇格を果たした。

(参考 高田明伝えることから始めよう、東洋経済、THE21)

参考としました著書はこちらです。

伝えることから始めよう

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